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2022年1月17日 (月)

初めての体験

 今日初めて人工透析というものをおこなった。心臓の修理をする為にはまず腎臓がいかれるのを防止しなければならないという訳だ。何しろ自覚症状がないので、こんなこと必要なのかと、今でも疑問である。しかし、血液検査の数値は早晩いかれることを示しているという。昨日まで医学生であったと言う風情の若い医者が男女混合でやってきて、お前の腎臓は立派に病気であると宣言する。ここの大学は、男より女の方が成績優秀らしいから、いつかそのことを褒めてやろうと機会を伺っているのだが、年初、手術室に入ると驚いた。その部屋に男の姿は一人も見当たらない。忙しく立ち働いている十人くらいが皆女性であった。僕が余計なことを言う前に、現実は、そんなふうに様変わりしてしまっている。血管を切って、別の血管と縫い合わせるなんて、裁縫みたいなものだから得意なのはどっち?こう言う話題は最近はタブーになっているようだからこれでおしまい。

腎臓ときたら食い物、特に塩分はもっともやばいものと繰り返し耳元で囁かれるので、退院してもラーメン屋にだけは近寄らないでおこうという気になった。「ところでご飯は誰が作っているの?」とベテラン看護師が聞くので、作り手に塩分のことなどよくよく言っておくようにというつもりだと思ったが、返事に窮してしまった。「飯はこの四十年、俺が作ってきた」と答えるべきところだが、聞いた方は、どう想像力を駆使しても、それがどういう風景になるのか理解できまいと思ったのである。しかし、この話題は途中で打ち切るには不自然すぎる。仕方がないから「飯は俺が作っている。」と答えた。ベテランは、「あんた、ひょっとしたら料理人?」と実にまともなことを言うので、これもまたうまく答えられなくて、思わず大笑いをしてしまった。後で、あれでは気を悪くしたろうなと思って、大いに反省したのである。作り手が俺なら、塩分に手加減すると思うだろうか?毎日病院食みたいなものを食うなら死んだ方がマシと言うものだ。

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